COLUMNタクウィルコラム

リードナーチャリングとは?リード獲得後の育成方法や代表的な施策を解説

「展示会で名刺交換をしたけれど、その後の商談につながらない」

「獲得したリードが放置されている」

このようなお悩みはありませんか?

BtoBビジネスでは、顧客が情報収集から導入を決定するまでの検討期間が長いため、継続的なフォローが欠かせません。そこで重要になるのが、見込み顧客の購買意欲を段階的に高める「リードナーチャリング」です。

本記事では、基礎知識から具体的な進め方の7ステップ、効果的な施策一覧まで網羅的に解説します。よくある失敗例も紹介していますので、営業と連携したマーケティング施策の改善にぜひお役立てください。

▼この記事でわかる内容

リードナーチャリングで購買意欲を高めても、決裁者に届かなければ商談は生まれません。

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リードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとは、獲得した見込み顧客(リード)に対し、継続的なコミュニケーションを通じて購買意欲を高めていくマーケティング手法です。この手法は、マーケティングプロセス全体の中で重要な中間地点に位置づけられています。

まずは「リードジェネレーション(見込み顧客の獲得)」で顧客情報を集めます。次に、集めた顧客へメールやセミナーを通じて有益な情報を提供し、中長期的に育成するのがリードナーチャリングの役割です。

最後に、購買意欲が高まった顧客を絞り込む「リードクオリフィケーション(選別)」をし、営業部門へ引き継ぎます。

顧客の検討状況に合わせた情報を届け続けることは、競合他社への流出防止に欠かせません。放置されているリードを有効活用し、将来的な受注確率を最大化しましょう。

リードナーチャリングが必要とされる理由

以下では、リードナーチャリングが必要とされる理由を3つ紹介していきます。

▼リードナーチャリングが必要とされる理由

理由①|BtoBは購買までの検討期間が長いため

BtoBビジネスでは、顧客が導入を決定するまでに長い時間を要するため、継続的なアプローチが欠かせません。この長い検討期間中、顧客は並行して複数社を比較します。

企業側からフォローをしないと、顧客との接点が途切れ、競合他社に案件を奪われてしまうリスクが高まります。だからこそ、定期的な情報提供を通じて、自社を継続的な検討候補として認識してもらう取り組みが必要です。

継続的に接触し、自社の強みを理解してもらうことで、最終的な選定候補として選ばれる確率を大きく引き上げられます。

理由②|見込み顧客の検討状況はそれぞれ異なるため

獲得したリードはすべて同じ熱量を持っているわけではないため、状況に応じたフォローが欠かせません。

すべての顧客に対して、いきなり強引な営業電話をかけてしまうと、情報収集段階の相手からは敬遠されてしまいます。一方で、導入を具体的に検討している見込み顧客に対して一般的な基礎知識ばかり提供していては、競合に遅れをとり、機会損失につながるでしょう。

それぞれの購買意欲を適切に見極めるフェーズが不可欠です。

顧客の行動履歴をもとにスコアリング(点数化)をし、興味関心によってセグメント(分類)を分ける手法が有効です。検討フェーズに応じたコンテンツを提供することで、商談化につなげやすくなります。

理由③|営業リソースだけではすべてのリードに対応できないため

すべての見込み顧客に対し、営業担当者が人力で個別にアプローチをするのは現実的ではありません。そのため、リードナーチャリングによる効率的な情報提供が重要です。

展示会やWebサイトから大量のリードを獲得できたとしても、全員に手厚い営業活動をすることは困難です。結果として、優先度が低いと判断されたリードは対応が後回しになり、放置されやすくなります。

しかし、今は興味が薄い顧客であっても、半年後には予算が確保され優良な見込み客に変わるかもしれません。そこで役立つのが、MAツール(マーケティング活動を自動化・効率化するツール)などを活用したナーチャリングです。

育成プロセスを効率化すれば、営業リソースを確度が高いリードだけに集中させ、組織全体の受注率を向上させられます。

リードナーチャリングの進め方【7ステップ】

リードナーチャリングを成功させるには、行き当たりばったりではなく、体系的な手順を踏む必要があります。ここでは、具体的な取り組みを7つのステップに分けて、順番に詳しく解説していきます。

▼リードナーチャリングの進め方【7ステップ】

ステップ①|目的・KPIの設定

リードナーチャリングに取り組む際は、まず最終的な目的と中間目標(KPI)を明確に設定することが不可欠です。目指すべきゴールや評価基準が曖昧なままだと、施策の効果を正しく測定できず、改善のサイクルを回せなくなります。

最終的な目的としては、「月間の新規商談化数〇件」や「受注金額〇〇円」といった具体的な数値を定めます。その上で、目標達成までの過程を計測する中間KPIを設けましょう。

例えば、配信したメールの「開封率」や、資料請求などの「CV(コンバージョン)率」、さらに営業部門へ引き渡すリードの割合などを指標にします。明確な目標数値があるからこそ、どの施策が効果的だったのかを客観的に判断できるようになります。

関係者間で目線を合わせ、現実的かつ達成可能なKPIを策定してください。

ステップ②|体制構築

目標が定まったら、マーケティング部門と営業部門がスムーズに連携できる社内体制を構築しましょう。ナーチャリングは部門を横断したプロジェクトであり、情報共有や役割分担が不十分だと、顧客への対応漏れが生じてしまうためです。

まずは「誰がコンテンツを作成するのか」「どの基準でリードを営業へ引き継ぐのか」といった役割を明確にします。保有するリード数が多い場合は、手作業での管理に限界が生じるため、MA(マーケティング活動を自動化するツール)の導入も検討しましょう。

ステップ③|ペルソナ・カスタマージャーニー設計

効果的な情報提供を行うためには、ペルソナと、購買に至るまでの心理プロセス(カスタマージャーニー)の設計が欠かせません。顧客が現在どのような課題を抱えているのかを深く理解しなければ、響くメッセージは作れないからです。

初めに、自社商材を導入すべき企業の業種や規模、担当者の役職などのペルソナを詳細に設定します。

次に、その人物が「認知」「興味」「比較検討」「購買決定」と進む各フェーズにおいて、どのような情報を求めているか整理しましょう。「情報収集段階では予算感を知りたい」といった具合に顧客のニーズを可視化する作業です。

顧客の解像度を高めることで、最適なタイミングで最適な情報を届けるシナリオが見えてきます。

ステップ④|フェーズ別コンテンツ企画

カスタマージャーニーが完成したら、顧客の各検討フェーズに合わせたコンテンツを企画し、準備していきます。

例えば、まだ課題に気づいていない「認知段階」の顧客には、課題や原因を解説するブログ記事やコラムが有効です。情報収集を進めている「検討段階」には、他社製品との比較表やホワイトペーパー(お役立ち資料)を提供しましょう。

そして、最終的な「決定段階」の顧客には、具体的な導入事例や料金シミュレーションを提示し、決裁を後押しします。まずは既存コンテンツを棚卸しし、不足しているコンテンツを補強しましょう。

ステップ⑤|アプローチルールの決定

コンテンツの準備と並行して、見込み顧客にアプローチする際の一貫したルールを取り決めておく必要があります。属人的な対応では、適切なタイミングを逃し、商談機会を損失する恐れがあるためです。

ルール化の代表的な手法が「リードスコアリング」です。例えば、以下のように顧客の行動に点数を付与し、興味・関心の度合いを可視化します。

行動付与点数
料金ページ閲覧+5点
資料ダウンロード+10点
ウェビナー参加+15点
メール開封のみ+1点
1ヶ月無反応-5点

合計スコアが一定の基準に達した顧客をホットリード(受注確度の高い見込み客)と定義し、営業部門へ引き渡します。点数が低いリードは、メール配信などによる継続的な育成の対象です。

客観的な基準を設けることで、アプローチの自動化が可能になり、営業活動の効率と精度が向上します。

ステップ⑥|コンテンツ制作・配信

ルールが定まったら、実際にコンテンツを制作し、ターゲットに向けて計画的に配信します。

企画したブログ記事、ダウンロード資料、LP(ランディングページ)などの制作を順次進めていきます。完成後は、メールマガジンやシナリオに沿ったステップメール、SNSなどを活用してターゲットに配信しましょう。

全員に一斉送信するのではなく、顧客の属性や興味関心に合わせて内容を変えることが大切です。質の高いコンテンツを、適切なチャネルとタイミングで届け続けることで、顧客との信頼関係は着実に構築されていきます。

ステップ⑦|効果測定と改善

配信後は効果を測定し、施策の改善(PDCAサイクル)を継続しましょう。一度の配信で完璧な成果が出ることは稀であり、データに基づいた修正を重ねることで徐々に精度が高まります。

最初に設定した、メールの開封率やリンクのクリック率、商談化率といったKPIを定期的にモニタリングします。「開封率は高いが資料ダウンロードに進まない」という課題が見つかれば、メール内の誘導文やリンクの配置を見直しましょう。

タイトルの異なるメールを2パターン用意して効果を比較する「A/Bテスト」を実施するのも有効です。施策をやりっぱなしにせず、得られたデータからボトルネックを特定し、絶えず改善を繰り返しましょう。

リードナーチャリングの代表的な施策一覧

ここでは、リードナーチャリングの代表的な施策を紹介します。

施策向いているフェーズKPI
メールマーケティング全フェーズ開封率・CTR
セミナー・ウェビナー比較検討〜決定参加率・商談化率
インサイドセールス比較検討〜決定架電数・アポ率
リターゲティング広告認知〜比較検討CTR・再訪問率
ホワイトペーパー認知〜興味DL数・CV率

施策①|メールマーケティング

メールマーケティングは、低コストで多数のリードへ一斉かつ継続的にアプローチできる代表的な施策です。顧客の検討状況に合わせ、適切なタイミングで有益な情報を届けられます。

あらかじめ設定したシナリオに沿って順次メールを送る「ステップメール」という手法がよく使われます。また、業種や役職などの属性ごとに内容を変える「セグメント配信」をすれば、より個別のニーズに寄り添うことが可能です。

メールの効果を最大化するには、開封率やクリック率をもとに改善を重ねることが重要です。データに基づいた細やかな配信設計をし、見込み顧客との信頼関係を段階的に深めていきましょう。

施策②|セミナー・ウェビナー

セミナーやオンラインで開催するウェビナーは、購買意欲が高まりつつあるリードとの関係性を一気に深められる施策です。

参加のハードルが低いウェビナーは、幅広い層からリードを集めるのに適しています。一方、対面式のセミナーは、より真剣度の高い顧客と深い関係を築きたい場面で役立ちます。

どちらの形式でも、開催後のアプローチまで含めて施策を設計しましょう。終了後にアンケートへの回答を促したり、個別相談の案内を送ったりすることで、商談へスムーズに誘導できます。

施策③|インサイドセールスによるフォロー

インサイドセールス(内勤営業)による電話やメールでのフォローは、顧客の潜在的なニーズを引き出すために有効です。直接対話することで、Web上の行動データだけでは分からないリアルな課題を把握できます。

顧客の行動履歴を数値化するスコアリング機能を活用し、得点が高いリードから優先的にアプローチすると業務効率が高まります。ただ単にアポイントを獲得するだけでなく、顧客の現状をヒアリングし、役立つ情報を提供しながら検討意欲を育てることが本来の役割です。

このヒアリング内容は、マーケティング施策の改善や外勤営業の商談準備にも大きく役立ちます。マーケティングと営業の連携を強化することで、受注率向上につながります。

施策④|リターゲティング広告

リターゲティング広告は、一度自社のWebサイトを訪れたことがあるリードに対して、継続的に接点を持ち続けるための施策です。自社製品に関心があるユーザーへ絞って広告を配信できるため、効率的に認知を維持できます。

例えば、料金ページを閲覧した人や、過去に資料をダウンロードした人など、特定の行動を起点にしてWeb広告を表示させます。顧客の検討フェーズに合わせて、広告のクリエイティブ(画像やキャッチコピー)を出し分ける工夫も効果的です。

比較検討中のユーザーには導入事例を押し出すなど、具体的なメリットを提示することでクリックを促せます。メールを開封しない顧客に対しても視覚的なアプローチが可能になるため、他の施策と組み合わせて活用してみてください。

施策⑤|ホワイトペーパー・お役立ち資料の提供

ホワイトペーパー(専門的なお役立ち資料)の提供は、リード獲得と顧客育成を両立できる施策です。ダウンロード時に企業名や担当者の連絡先を取得できるため、効率的なリード獲得につながります。

作成する際は、「業界の最新トレンド」といった課題整理系の資料から、「製品の比較表」「導入事例集」といった検討系の資料まで幅広く用意します。どのテーマの資料がダウンロードされたかを確認することで、顧客が現在どの検討フェーズにいるのかを正確に推測できる点も大きなメリットです。

顧客の悩みを解決する質の高いコンテンツを継続的に提供し、自社への信頼感と専門家としての権威性を高めていきましょう。

リードナーチャリングでよくある失敗例

リードナーチャリングは長期的な視点が必要な施策であり、運用方法を誤ると期待した成果が得られません。ここでは、BtoB企業のマーケティング担当者が陥りやすい3つの失敗例を紹介します。

▼リードナーチャリングでよくある失敗例

失敗例①|一斉配信ばかりで顧客に合った情報を届けられていない

見込み顧客の属性や検討状況を考慮せず、全員に同じメールを一斉配信するのは、リードナーチャリングにおいて陥りやすい罠です。読者の興味関心とズレた情報ばかりが届くと、自社に対する期待値が下がり、最悪の場合は配信停止につながります。

例えば、すでに製品の比較段階に入っている顧客へ、初心者向けの基礎知識ばかりを送っても行動には結びつきません。一方で、情報収集を始めたばかりの担当者に、いきなり高額な料金プランや導入事例を押し付けても敬遠されてしまいます。

このような事態を防ぐには、顧客の業種やWebサイトの閲覧履歴といった行動データに基づき、リストを細かく分類することが不可欠です。個々のフェーズに合わせたパーソナライズ配信へ切り替え、読者にとって価値のある情報提供を心がけましょう。

失敗例②|KPIが曖昧で成果を評価できない

目指すべき指標(KPI)が曖昧なまま、施策を続けてしまうことも失敗要因の一つです。

「とりあえず毎週メルマガを配信する」といった行動自体が目的化しているケースは少なくありません。しかし、それでは効果検証ができず、どのコンテンツを改善すべきかというPDCAサイクルを回すことが不可能です。

この問題を解決するためには、メールの開封率や資料のダウンロード率といった中間指標を設定しましょう。また、マーケティング部門が創出したリードが、どの程度商談につながったかの転換率も重要な指標となります。

具体的な数値を定期的にモニタリングし、データに基づいた論理的な運用体制へと改善していくことが求められます。

失敗例③|営業への引き渡しタイミングが適切でない

育成した見込み顧客を営業部門へ引き渡すタイミングの見極めを誤ると、せっかくの努力が水の泡になりかねません。顧客の検討度合いとアプローチの時期がズレてしまうと、成約率が低下したり、クレームに発展したりする恐れがあるからです。

よくあるのが、スコアリングの基準が曖昧なため、まだ興味本位の顧客を営業に渡してしまうケースです。このケースでは営業担当者の無駄な工数が増え、部門間の信頼関係も悪化してしまいます。

一方で、すでに導入検討を始めている優良なリードへのアプローチが遅れ、競合に案件を奪われる機会損失も防がなければなりません。解決策として、マーケティングと営業の間で「どのような行動をとった顧客を引き渡すか」という基準を明確に定めることが重要です。

両部門で合意したルールを明文化し、最適なタイミングでスムーズに商談へ移行できる連携体制を整えましょう。

まとめ

本記事では、リードナーチャリングの基本的な意味から具体的な進め方、代表的な施策までを解説しました。

BtoBにおいて、検討期間の長い見込み顧客へ適切なタイミングで情報を届けることは受注率向上に直結します。まずは目的やKPIを明確にし、マーケティングと営業が連携できる体制を構築しましょう。

その上で、ターゲットの検討状況に合わせたコンテンツを継続的に配信してみてください。

なお、リードナーチャリングによって購買意欲を高めても、受注につなげるには決裁者との商談機会を創出することが重要です。タクウィルセールスでは、14,000名の人脈を活かした「ニアバウンド」型アプローチで、エンタープライズ企業の決裁者商談を直接創出します。

月額固定費ゼロ、商談単価のみの成果報酬型で、育成したリードを着実に商談へつなげたい方はぜひご相談ください。

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この記事の監修者

長峰 彩乃
長峰 彩乃
株式会社エスプール
ヒューマンキャピタル事業部 ニアバウンド支援部 部長
株式会社エスプール新卒入社。主幹事業である人材派遣事業を経て、ヒューマンキャピタル事業部へ配属。スタートアップ向け営業支援サービスの営業リーダー就任後、個人売上高3億円を達成。人脈を活用した大手企業開拓手法「ニアバウンド」を発信。

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