営業支援とは?具体的な目的や方法、役立つツールを解説
営業支援を導入することで、営業担当者は売上に直結する営業活動に集中できるため、営業生産性向上・利益アップなどにつながります。
今回は、営業支援についてご紹介します。営業支援導入による4つのメリットや、具体的な導入方法、注意点、営業支援に役立つツール選びのポイントなどを解説しているので、ぜひ参考にしてください。
また、営業生産性を向上させる方法について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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営業支援とは?
営業支援とは、営業担当者が顧客に対する営業活動に集中するために、営業担当者が負担する売上に直結しない業務の省人化・効率化を図って業務改善を行うことです。
営業活動や案件に直接関わる業務を「コア業務」、売上に直結しない業務を「ノンコア業務」と呼びます。
営業支援では、事務作業を他の部署に振り分けたりツールを活用したりすることで、主にノンコア業務の省人化・効率化を図ります。
ノンコア業務の例
ノンコア業務とは、具体的に以下のような業務のことです。
- スケジュール・タスク管理
- 書類作成(見積書や請求書など)
- 顧客資料のファイリング
- 名刺管理
- レポート作成(週次レポートや営業日報など)
コア業務のサポートにあたる一定の事務作業が営業のノンコア業務です。
また、コア業務のうち「営業リストの作成」などの事務的な作業も営業支援によって効率化を図ることができます。
営業支援の導入目的とメリット4つ
営業支援を導入する主な目的は、「営業業務の効率化・売上の向上・営業担当者の業務負担とストレスの削減」です。
実際に営業支援を導入することによって以下4つのメリットが得られます。
- 営業効率が上がる
- 営業のコアタイムの最適化
- 利益アップ
- 営業担当者の意欲につながる
営業効率が上がる
営業支援を導入することで、一番の目的である「業務の効率化」が期待できます。
時間に追われた状態で顧客情報や営業リストをまとめるとミスが起こりやすいですが、ツールの活用や事務担当のリソースを設けることで確実性が上がり、ミスを減らすことができます。
このように情報が適切に管理されることで、ミスの修正や情報収集の二度手間、営業のブッキングといった無駄が省け、効率よく営業活動を行えるようになります。
会議の資料作成や毎日の日報作成も、ツールの活用で効率化を図ることが可能です。
営業支援により、営業活動におけるさまざまな無駄や非効率を改善することで、営業効率の向上が期待できます。
営業のコアタイムの最適化
営業担当者は、ノンコア業務の省人化・効率化によって生まれたリソースの余裕をコアタイムに充てることができます。
営業のコアタイムとは、顧客との対面・電話・メールによるやり取りなど、コア業務を行っている時間のことです。
営業活動における本来の目的は「顧客とのコミュニケーションを通じて契約を獲得する」ことであり、そのために必要なリソースを十分に確保し最適化させることができます。
成約率・利益アップ
営業支援によりコアタイムが最適化されることで、売上に直結するコア業務に十分な時間を割くことができるため利益アップが望めます。
顧客とのコミュニケーションの質の向上は関係性強化や信頼関係の構築につながり、新規顧客開拓の成約率アップ、既存顧客の契約延長やリピート率を高める効果が期待できます。
また、営業支援によって顧客情報が適切にまとめられていることにより、顧客からの問い合わせに対して迅速かつ適切な対応ができるため成約率アップが望めます。
営業担当者の意欲につながる
営業担当者は、日頃から目標やノルマ達成に対するプレッシャーを感じています。営業支援の導入は、彼らの業務的な負担だけでなく精神的な負担の軽減にもつながるため、意欲向上が期待できます。
営業担当者が注力したい業務やコア業務に力を入れられる環境は、業務の生産性向上や成果の最大化に加え、営業担当者のモチベーション維持にも効果があります。
また、営業は残業が多くなりやすい職種ですが、業務の効率化により残業時間を削減できます。営業担当者はワークライフバランスを保ちやすくなり、ストレスが軽減され意欲向上につながります。
企業は、営業支援を通じて、営業担当者の能力開発に注力するリソースを生むことができます。営業スキルを磨ける環境づくりは、営業担当者のモチベーションを高め、より良い成果につながります。
営業支援を行う方法
営業支援を導入することで、営業担当者は売上に直結する営業活動に集中できるため、営業生産性向上・利益アップなどにつながります。
実際に営業支援を行う方法を紹介します。大まかな手順は以下のとおりです。
- 手順1:営業プロセスの可視化
- 手順2:課題の抽出
- 手順3:対応・施策の検討
それぞれの手順では具体的にどのようなことをするのか解説します。
手順1:営業プロセスの可視化
まずは、営業活動における一連のプロセスを大まかに書き出します。
一般的な営業プロセスは以下の流れです。
「リード(見込み顧客)の選定」→「アポイント獲得」→「初回訪問」→「ヒアリング・ニーズ把握」→「提案」→「クロージング」→「受注」→「顧客維持・育成」
営業プロセスを可視化することにより、営業担当者の業務への理解を深められます。業務内容や現場の活動状況を理解することで課題が見えてくるため、業務改善にとても有効であり重要な手順です。
手順2:課題の抽出
書き出した営業プロセスをもとに、現状の課題・問題点を明確にします。
「リードが少ない」「アポ取りの時間がない」「提案の資料作成に時間がかかる」「新規開拓に時間とリソースを割く余裕がない」など、自社の課題を発見することができます。
この時、営業支援に役立つツールを活用することで、課題・問題点の現状を数値的に把握することができ、営業支援導入を効率的に行うことが可能です。
手順3:対応・施策の検討
明確となった課題・問題点の対応方法を検討します。
課題ごとに「無くす→改善」の順で対応を考えましょう。
「無くす」とは、課題となる業務が本当に必要なのかを考えることです。これまでの習慣で当たり前となっている業務のなかに「無駄」が存在する可能性があります。省いても支障のない作業であれば、思い切って無くすことも大切です。
「改善」とは、無くすことのできない業務の施策を考えることです。営業担当者以外にも作業できる内容であれば他の人に振り分けたり、営業支援に役立つツールを導入して作業効率を上げたり、課題を改善するための施策を考えます。
各課題の対応方法が決まったら、優先度の高い順に実行していきます。
営業支援を行う際の注意点
営業支援を導入する際は、以下の2点に気をつけましょう。
- 現場の理解を得る
- 負担を増やさない体制をつくる
現場の理解を得る
営業支援は、「営業担当者の業務負担を軽減する」ためのシステムです。上層部による決定をトップダウンで伝えるだけでは、現場からの反発を招きかねません。
まずは該当者である現場の従業員に、営業支援導入の目的や具体的なメリット、改善に必要な手順を共有し、現場の理解を得ましょう。
そして、営業支援を導入する際の手順を遂行するには、現場の業務実態を把握している者の意見が重要です。営業支援を効果的に導入するためには、現場の協力が欠かせない旨も伝えましょう。
負担を増やさない体制をつくる
営業支援導入にあたって現場の負担を増やしては意味がありません。営業支援に役立つツールを活用するなど、効率的に導入を進められる体制を整えましょう。
また、課題改善の施策によっては営業担当者の負担を増やしてしまうこともあるので注意が必要です。
たとえば、ツールを活用して資料作成やリスト管理の効率を上げようとした結果、情報入力が新たな負担となり生産性低下の原因となる可能性があります。この場合、営業担当者の代わりに事務担当の人員を新たに配置するなどの対処が必要です。
このように、社内体制から改善が必要なケースもあることを把握しておきましょう。
営業支援に役立つツール選びのポイント
営業支援に役立つツールとしてSFAツールというものがあり、活用することで顧客情報やリスト管理の効率化・自動化が可能になります。
この章では、SFAツールを選ぶ際のポイントを紹介します。
営業支援に役立つSFAツールとは
SFAツールは営業活動に必要な情報の一元管理・全体共有を可能にするものであり、営業活動の効率化に欠かせないツールです。
SFAとは、Sales Force Automationの略で、「営業支援ツール」とも呼ばれます。
SFAと似ているツールにCRMやMAがありますが、それぞれの機能は以下のように異なります。
SFAとCRMの違い
CRMとは、Customer Relationship Managementの略で、「顧客関係管理」とも呼ばれます。
SFAと同様に顧客情報の一元管理が可能ですが、SFAは「営業における顧客管理が目的」であり、営業担当者に特化した内容で作られています。
一方CRMは「マーケティングにおける顧客情報の管理が目的」であり、マーケティング担当者の業務に特化した内容で作られています。
SFAとMAの違い
MAとは、Marketing Automation(マーケティングオートメーション)の略です。
マーケティングにおける施策全般の自動化・効率化を目的としています。
SFAツール選びのポイント
SFAツールには多くの種類があり、それぞれ特徴や条件が異なるため、導入する際は自社に合ったツール選びが重要です。以下の比較ポイントを参考にして選んでください。
- 搭載機能の豊富さ
- サポートの充実度
- コスト
- 試しやすさ
- データの連携性
搭載機能の豊富さに関しては、多機能であれば良いというわけではありません。企業の成熟度によって機能を持て余してしまうこともあるため、自社の成長度合いと予算の兼ね合いで選択することがおすすめです。
ツールの導入に慣れていない企業は、導入時や活用に関するレクチャーなど、幅広いサポートが受けられるかという点も比較ポイントに入れましょう。
また、ツールによっては無料トライアル期間が設けられているものもあり、営業担当者が実際に触れて使いやすさを確認することができます。
SFA以外のツールをすでに活用している場合は、外部ツールとの連携やAPI対応の可否も忘れずチェックしましょう。
プロ人材を活用する方法も
営業支援にはプロ人材の活用もおすすめです。会社の人員を異動せずに営業支援を導入できるうえに、プロならではの視点で社内の課題やビバレッジポイントを見つけだし施策立案をおこなうため、営業支援導入の効率性や成功率をあげることができます。
プロ人材のシェアリングサービスを提供するTAKUWIL(タクウィル)では、経営課題に合わせて最適なプロ人材を雇用できる「タクウィル プロ」、成長産業やスタートアップへ特化した営業支援が受けられる「タクウィル セールス」をご用意しています。
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営業課題には、以下のようなサポートが可能です。
- 営業戦略の立案
- 営業組織の強化
- 取引先・市場開拓・拡販
- CRM/SFA/MA導入 など
タクウィル プロは、3ヶ月からのプロジェクト単位での活用が可能で、1ヶ月ごとの更新時にパートナーを変更することができます。そのため、「雇用リスクを減せる」「課題ごとに最適なパートナーを雇用できる」などのメリットが挙げられます。
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まとめ
今回は営業支援に関してまとめました。営業支援の導入を成功させることで、業務の省人化・自動化が可能となり、営業担当者が効率的に営業活動を進められるようになります。
また、コア業務に十分なリソースを充てることができるため、利益アップや営業担当者のモチベーションアップにつながり、営業生産性の向上が期待できます。
営業支援の導入では、現場の協力を得ながらビバレッジポイントを見つけることが重要です。営業支援ツール・サービスを活用して、効率よく営業支援を導入しましょう。