株式会社ジェイアール西日本伊勢丹 元代表取締役社長が語る 百貨店の現場から会社経営まで、人を軸に改革を推進してきた道のりとは
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株式会社伊勢丹にて現場販売から店舗開発、経営企画、人事制度統合、さらに株式会社ジェイアール西日本伊勢丹での代表取締役社長での経営経験まで、幅広いキャリアを歩んできた瀬良顧問。
「改革の本質は制度ではなく、人にある」という信念のもと、社員一人ひとりの力を尊重しながら課題解決に取り組む姿勢は、現在の顧問活動にもそのまま受け継がれています。
今回は、これまでのキャリアの歩み、顧問としての取り組み、ご紹介活動への想い、仕事に対する哲学について伺いました。
これまでの歩み
現場経験を糧に、百貨店の改革と統合を支えたキャリア
大学卒業後、株式会社伊勢丹に入社し、新宿本店のスポーツ用品売場の販売員を経験後、本店、支店及び全国のグループ店のリニューアルを統括する店舗計画部長に就任。新規店舗出店や本店の婦人服拡張など、大規模プロジェクトも数多く手掛けてきました。
さらに、グループ百貨店の再建支援のために出向し、債権整理や施設改修、新館建設などを2年間で推進。
帰任後は経営企画開発部長として本店の耐震化や再開発計画等にも携わりました。
そして、三越との経営統合では、ホールディングスの執行役員として人事制度の統合を担当。販売員の所作から異なる文化を持つ2つの会社を統一する中で、「改革の本質は制度ではなく、人にある」という信念を、より強く持つようになりました。
その後は株式会社ジェイアール西日本伊勢丹の代表取締役社長へ就任し、大阪店の閉店や京都店の再構築を推進しました。
社長業として「会社の成長・ステークホルダーへの利益還元・社会貢献の両立の難しさを改めて実感しつつ、そこにチャレンジできたことが、最大のターニングポイントでした」と瀬良顧問は語ります。
顧問としての取り組み
経営管理から営業管理、企業マッチングまで幅広く支援
瀬良顧問が現在注力しているのは、「経営管理」「営業管理」「企業マッチング」の3領域です。人事経験を活かした「経営管理」では、組織づくりや評価制度、企業理念の策定など、現場の実態を踏まえた仕組みづくりを支援しています。
「営業管理」の分野では、営業戦略の策定からお客様の課題に寄り添った伴走型の販路拡大支援、販売員育成など、実践的な支援を展開しています。
「企業マッチング」では、自身のネットワークを生かし、百貨店や親交の深い京都を中心とした老舗企業と、成長産業の橋渡しを行うことで相互成長を促しています。
「京都の老舗企業の皆さんは判断に慎重な傾向がありますが、“瀬良さんの紹介なら”と前向きに話を聞いてくれます。長年の信頼があるからこそ、新しいビジネスの扉を開くことができます」と語ります。
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ご紹介活動への想い
人との縁を大切に、企業の未来を紡ぐ
長年培ってきた人脈を活かし、現在も多くの企業間の橋渡しを行っている瀬良顧問。
その原動力は「関係を絶やさないこと」だと強調します。
特に象徴的なのが、自身が社長時代に立ち上げた、京都の老舗企業の次世代の経営者の皆さんを集めたコミュニティです。
「当時は次世代の皆さんが気軽に集まり、率直に語り合える場をつくることを目的に毎月集まっていました。
気が付けば、当時のメンバーの多くが現在は社長として新しい挑戦に取り組んでいます」と語ります。
瀬良顧問は、長年にわたり定期的に京都へ足を運び、若手経営者に寄り添いながら親交を深めてきました。
伝統を守りつつ挑戦を続ける彼らの姿に触れ、「ブランドは守るだけではなく、常に創造と革新が必要だ」と感じています。
創造と革新の一助となるべく、瀬良顧問は定期的な対面でのコミュニケーションを重視し、若手経営者のリアルな声を丁寧に拾いながら、企業同士をつなぐ橋渡しを続けています。
仕事への哲学
「人を軸に、企業を立て直す」―組織変革の本質
経営において最も大切なのは「人の力をどう活かすか」だと、瀬良顧問は語ります。
長年にわたり百貨店経営に携わり、特に三越伊勢丹の統合時には、人事制度や企業文化の融合という難題に正面から取り組んできました。
経営と現場の意見の狭間で判断が揺れる場面も多くありましたが、瀬良顧問が一貫して貫いたのは「人を尊重する改革」です。
「経営再建も成長戦略も、原点は“人と組織”にあります。改革とは、“人と組織”の中にある強みを見極め、社員一人ひとりの誇りや働く意味を軸に、新たな仕組みを根づかせることだと思います。」と語ります。
まとめ
瀬良顧問のキャリアは、現場から経営、そして顧問としての支援に至るまで、“人を中心に据えた改革”を軸に歩んできたものです。
現在は、顧問として経営管理・営業管理・企業マッチングの分野で、多くの企業の成長を後押ししています。
瀬良顧問の「制度ではなく、人こそが変革の原動力」という考え方を、多くの企業様に新たな気づきや学びとしてお役立ていただければ幸いです。
この記事の監修者

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清水 聖子
株式会社エスプール
ヒューマンキャピタル事業部 ニアバウンド支援部 サービス推進グループ


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