東京海上日動調査サービス株式会社 元取締役企画部長が語る 信頼と安心を軸にした、“人が活きる”組織づくりとは

保険業界・人材育成・組織開発の領域で長年にわたり実務とマネジメントの双方に携わってきた安藤顧問。
東京海上火災保険株式会社(現・東京海上日動火災保険株式会社)に新卒入社後、事故対応部門にて担当者から課長、部長までを歴任。
数多くのお客様との交渉・調整を通じて、「安心を届ける」現場の最前線を経験してきました。
出向先グループ会社である東京海上日動調査サービスや研修会社にてマネジメント・人材育成を、コンサルタント会社にて企業の組織改革支援を担い、現在は顧問として、企業の人材育成・組織づくり・紹介支援に携わる傍ら、大学でファシリテーション(生産的な話し合いのスキル)を学生に教えています。
今回は、安藤顧問が一貫して向き合ってきた「人が安心して働ける環境をどうつくるか」というテーマについてお伺いしました。
これまでの歩み
保険の現場から経営・人材育成へ。「人」に向き合い続けたキャリア
キャリアの原点は、東京海上火災保険での事故対応業務です。
事故という非日常の場面に直面するお客様と向き合い、解決まで伴走する仕事を通じて、交渉力だけでなく「相手の不安に寄り添う姿勢」を磨いてきました。
管理職となってからは、現場対応だけでなく、組織マネジメントへと役割が変化します。
出向した約1,500名規模の東京海上日動調査サービスでは経営に参画。
技術職中心の組織において、現場と経営の双方を見ながら、生産性向上や人事制度などの、抜本的改革を実行しました。
また、企業合併も中心となって担い、業務融合と合併効果を目指すだけではなく、新会社の方向性を打ち出して組織文化のすり合わせを図る経験もしました。
部長として赴任したエリアで、メンタル不調を抱える社員が10名以上いるという深刻な状況に直面した際は、
「まず従業員を守らなければお客様に満足いただくサービスは提供できない」と判断し、これを社内外に表明の上、メンタルヘルス対策を最優先事項として掲げました。
その結果、職場環境の改善と対話を重ねることで、数年後にはメンタル不調による新規離脱者をゼロにすることに成功。
この経験が、安藤顧問のマネジメント観を大きく形づくる転機となりました。
研修会社では講師にとどまらず、研修プログラムの企画・開発、営業までを一貫して担当。
社員全員で経営理念をつくり上げるプロジェクトにも携わり、「自分たちの言葉で語れる理念」が組織を動かす力になることを実感したといいます。
その後は、これまでの経験をもとに、東京海上日動火災保険の人材開発のあり方や仕組みを検討し、経営として業績向上に繋がる組織の活性化を行いました。
現在の顧問活動も、「人が安心して働ける環境をどうつくるか」というテーマに向き合ってきた安藤顧問ならではの支援を続けています
顧問としての取り組み
「相手のためになるか」を起点にした、顧問としての関わり方
現在は、複数企業に入り込み、管理職から若手まで幅広い層と対話を重ね、組織開発・人材育成の視点から、「学び合える組織」「話し合える組織」づくりの支援を行いながら、学生の社会人基礎養成のために、大学でファシリテーションを教えています。
加えて、過去に培った繋がりをもとに紹介活動も行っています。
紹介活動のスタンスは、紹介先・クライアント双方にとって本当に価値があるかを見極めた上で関わること。
商談前には、クライアント企業・紹介先企業の双方について情報収集を行い、「どの場面で、どんな価値を発揮できるか」という仮説を立てた上で臨むのが特徴です。
その結果、紹介をきっかけに双方が成果を上げ、継続的な関係へと発展するケースも少なくありません。
相手のために紹介しているという自負があるからこそ、実際に成約に至り、双方にとって意味のある結果につながったときは、何より嬉しい瞬間だといいます。

仕事への価値観
広く浅くではなく、深く長く。信頼を絶やさない関係づくり
インタビューを通して繰り返されたキーワードは「信頼」です。
信頼は一朝一夕では築けず、崩れるときは一瞬。
だからこそ、日々の対話を重ね、背景や目的を丁寧に共有し、「納得して動いてもらうプロセス」を何より大切にしています。
安藤顧問は、その信頼の本質を「安心」だと捉えています。
安心があるから、人は本来の力を発揮でき、本音で話し合えるチームになっていく。
その考えを象徴するのが、部長時代に経験した、雪の多い地域での出来事です。
大雪の日には事故件数が通常の数倍に膨れ上がります。
精神論で乗り切れる状況ではないと判断した安藤顧問は、明確な基準で他地域からの応援体制を整え、「必ず助けが来る」という安心を現場に届ける仕組みをつくりました。
従業員が安心して働ける体制があるからこそ、結果としてお客様にも誠実に向き合える。
この経験を通じて、「従業員を大切にすることが、お客様を大切にすることにつながる」という確信を深めていきました。
未来への展望
すべての土台は「信頼」。納得を積み重ねるプロセスを大切に
今後は、これまで培ってきた人材育成・組織開発の経験を活かし、特にミドル~シニア層のキャリア開発や、「年齢を重ねても活躍し続けられる組織づくり」に注力していきたいと考えています。
人生100年時代、定年延長が進む中で、企業がシニアまでの人材をどう活かし、本人がどう納得感を持って働き続けるか。
その問いに向き合いながら、組織と個人の双方が前向きになれる支援を目指しています。
まとめ
安藤顧問の強みは、制度や理論だけに頼らない、現場で積み重ねてきた実践知です。
人を守ることが、結果としてお客様を守り、事業を伸ばす。
その信念のもと、これからも企業と人に寄り添う支援を続けていきます。
この記事の監修者

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清水 聖子
株式会社エスプール
ヒューマンキャピタル事業部 ニアバウンド支援部 サービス推進グループ



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